
その他の化粧品・香粧品について!!
{参考文献}理容・美容学習事典(1968年度版)
1・ハイゼニック・クリーム ( Hygienic ceram )
一般に中性クリームといわれているが、これは酸性・アルカリ
性に対する化学的な中性という意味ではなく、油脂分が少な
くて水分を多くしたバニシング・クリームとコールド・クリーム
の中間のものという意味である。中年になって皮膚が衰え、
脂肪分が不足して、荒れ性、小じわ、たるみなどになったとき
外部から脂肪を補う意味で、バニシング・クリームの代りに
これを使うとよい。青年の荒れ性の皮膚にもよい。主成分は
ステアリン酸、ラノリン、ワセリン、流動パラフィン、乳化剤
などである。
2・パウダー・クリーム化粧
●=>クリーム・パウダー化粧
3・パウダー・ドライ・シャンプー ( Powder dry shampoo )
ドライ・シャンプー(乾性洗髪)の一種で粉末状のドライ・
シャンプー剤を用いてシャンプーを行なうことである。
その手法は粉末状のドライ・シャンプー剤を頭部に充分
振り掛け、マッサージ的な手法によって頭部をこすると、
この粉末の粒子に頭部の汚れが付く。次いでブラシに
よってこの粉末状のシャンプー剤を取り除くことである。
完全ではないが、ある程度きれいになる。
炭酸マグネシウム、ホウ砂などを用いる。
4・パウダー・ルージュ ( Powder rouge )
ほお紅と粉おしろいを組み合わせたものをいう。
5・白降汞(はくこうこう) [ NH2 HgCl,]
不溶融性白降汞のこと。化学名は塩化第二水銀アミド
といい、白降汞とは日本薬局方名である。白色無定形
の粉末で、昇汞水溶液にアンモニア水をかき回しながら
加えるとできる。金属的な味を持ち、水、アルコールに
溶けず、薄い無機酸には溶ける。収斂、防腐作用の
ほか殺虫の作用もある。軟膏として疥癬(かいせん)や
薬効クリームに使用するが、白降汞は水銀の化合物
なので皮膚をはがす力があり、作用も激しいので、
使用の際は付け過ぎないように注意しなければならない。
白降汞には上記のほかに、溶融性白降汞 [ (NH3)2HgCl ]
がある。
★薬用化粧品等の医薬部外品および外用剤たる医薬品に皮膚の
美白効果または殺菌消毒効果を目的として配合されていた
白降汞(アミノ塩化第二水銀)は,内外のデータにより,長期間連用
すると皮膚障害を多発させるおそれがあることが判明したため・
昭和44年7月16日中央薬事審議会の意見を求め,これに基づき
白降汞を含有する一般用医薬品および医薬部外品について
製造中止,昭和45年1月1日以降の販売禁止およびその間に販売
されるものについての使用上の注意事項を定める措置を講じた。
ということで、現在は使用禁止になっているようである。
6・ハチ蜜パック
パック美顔術の一種で、ハチ蜜をパック料とする。
ハチ蜜のなかに含まれている糖分、たん白質、蟻酸
(ぎさん)などの有機酸や、酵素、ビタミンCなどによる
収斂(しゅうれん)、漂白作用を利用するものである。
7・ハッカ油(薄荷油)
日本種のハッカおよび洋種のハッカの乾草(特に葉)を
水蒸気蒸留すると留出する精油。無色透明または帯黄色
の薄い揮発性の油で、芳香と辛みがある。清涼剤・興奮剤
・石けん香料・歯みがき・菓子・洋酒・仁丹などに用いられ
る。
8・パック ( Pack )
湿布などのことであるが、転じてパック美顔術とかパック料
(剤)などのことを意味している。
9・パック美顔術
美顔術の一種で、パックという名が示すように湿布とか膏薬
(こうやく)などと同じような原理によって皮膚の生理機能を
整え、病的な症状を治療する美顔術である。すなわちパック
材料を皮膚に塗ると皮膚と外気が閉ざされ、体温が上がり
毛穴が開くようになる。この開いた穴からパック料に含まれ
ているいろいろな有効成分が吸収されるようになる。
パック美顔術には粉末をパック剤にするものとワックス(蝋;
ろう)をパック剤にするものとに分けられる。これは
フェーシャル・パック、又はパック・フェーシャルともいう。
10・パック剤(料)
パック美顔術に際して皮膚に塗る一種の薬剤(料)の
ようなものである。大別して粉末のものとワックス(蝋)
のものとが考えられる。粉末のものは一般に小麦粉
(メリケン粉)・陶土・無機塩末などが主成分として
用いられ、これらがのり状に溶かれたものの中に、
おのおのの美顔目的に従ってエッグ(卵)・漂白剤・
レモン・牛乳・果汁・はち蜜・オイルなどが加えられる。
これに対してワックスは蜜蝋(みつろう)、オリーブ油、
ワセリン、パラフィンを主成分として用いる。市販の
パック剤には液状、クリーム状、粉末状のものがある。
液状のものは、メチルセルローズとか各種のゴム質、
時にはペクチン、ゼラチンなどの粘液質を主成分と
する。クリーム状パック剤は、液状パック剤に吸着
作用の強いカオリンとかタルクを入れて、クリーム
状にしたものである。粉末のものは、カオリン、白土、
タルク、炭酸マグネシウム、コロイド状粘土、シリカ
などを主成分とし、肌の状態などに応じて化粧水や
ハチ蜜などで練って用いる。
11・鼻の化粧法
鼻は、目や口に比べるとずっと静的のものであるが、立体
をなしているので、目につきやすい部分である。
しかも、顔の各部分のうちで、最も化粧効果のあげにくい
箇所である。化粧法としては、濃淡2色のクリーム・パウダ
ーとおしろいを適宜に用いて、その欠点を補うようにする。
具体的には、次のようである。
@低い鼻は鼻の両側に、縦に濃いクリーム・パウダー、
または茶かっ色のアイシャドウをつけ、鼻すじに淡い
色をぼかす。
A鼻先の丸い場合は、両鼻側と両鼻翼に濃い色を施して
ぼかし、鼻先に淡色をぼかす。
B大きい鼻は、他の部分より濃い色をぼかす。
C高過ぎる鼻は、違和感を与えないように、全体に濃い
色をぼかし、両側に淡い色をつける。
D小さい鼻は、全体に淡い色をぼかし、両側から頬にかけ
て濃い色をぼかす。
Eワシ鼻は、段のついている部分から鼻先にかけて濃い
色をぼかして修正する。
12・花の露
江戸時代に用いられた美顔料の名前。寛永年間に江戸で
売り出されたもので、バラの花を蘭引きして作ったもの。
蘭引きというのは、バラの花に蒸気をとおしてその露を
受け、これに香料を入れることである。
13・ハニーパック ( Honey Pack )
ハチ蜜パックともいう。皮膚の新陳代謝を高めるための
パック法である。蜂蜜に含まれている糖分、たんぱく質、
蟻酸(ぎさん)などの有機酸や、酵素、ビタミンCなどに
よる収れん、漂白作用を利用するパックのことである。
14・バニシング・クリーム ( Vanishing cream )
皮膚に塗布して伸ばすとバニッシュ(Vanish)すなわち消失
するようにみえるので、この名称が付けられたといわれる。
バニシングクリームは一言でいえば、水とステアリン酸(お
よび高級アルコール、ステアリン酸エステル類)の乳化系で
あり、これに湿潤効果を与える多価アルコール(グリセリン、
ソルビット、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)
を添加したもので、主に荒れ止め、化粧下、ひげそりあと
などに、用いられる。乳化型は水中油型のみで、10〜20%
の油分(極性をもつ)が水相に分散乳化したもので、古くから
ある代表的クリームである。油相中のステアリン酸と水相中
の水酸化カリウム(場合によると水酸化ナトリウム、トリエタ
ノールアミン)が混合する時反応を生じ、その際にできる
ステアリン酸カリウムが乳化剤となって乳化を促進するという。
非常に簡潔、明快な製法が広く使われてきた。しかし、
今日では、界面活性剤の導入により、反応乳化と界面活性
剤の両者を折衷(せっちゅう:双方の極端なところを捨てて
中間を取ること)した型の製品が多く、湿潤剤もグリセリン
から高分子化学、石油化学の製品と切り替わり、従来の
ものと大きく変った。原料の精製、乳化技術の向上により、
さっぱりした感触を保つ油性のやや多い中性クリームへと
移っていった。このクリームは水分が多いので、容器の
密閉をよくしておかないと水分蒸発により減量を生じたり、
油相が結晶性のため、クリームの収縮による陥没(かん
ぼつ)を生じたりする。微生物の発生条件がよく、防腐剤の
検討をよく行なわないと微生物による変臭、腐敗を生じたり、
時には製品が全く変化してしまうこともある。
★処方例
結合したステアリン酸 3%〜7.5%
遊離のステアリン酸 12%〜18%
グリセリン 0.8%以下、 不鹸化物 0%〜2.5%
水酸化カリウム 0.5%〜1.5%、 水 65%〜85%
15・はふに
平安、室町時代に用いられた鉛を原料とするおしろい。
倭名抄「わみょうしょう」という本によると、おしろいを、
この「はふに」と「しろきもの」に分け、「はふに」は「唐の
土」または「京おしろい」とよばれたという。別の書物にも
その普及ぶりが伝えられている。なお「しろきもの」という
のは、水銀を原料としたおしろいである。
16・パフューム ( Perfume )
香水、香料、芳香、香りなどの意味をもつ。仏語で
パルファン(Parfum)ともいう。これはラテン語の
Perfumenから来ている。
17・歯みがき
ブラシを使用して歯の表面、隙間を清掃し、口中に
生成された酸を中和し、口臭を消し、口中に快い
香味を残すために用いるもの。これに殺菌剤を配合
して、口中細菌の繁殖を妨げることも効用のひとつ
に数えられるが、これは一般の使用法では作用時間
が短すぎ、唾液や水で薄められて、じゅうぶんに殺菌
作用が発揮されないので、不便である。殺菌作用を
主目的とするものは化粧品ではなく、医薬品の部に
入る。歯みがきの種類を型によって分けると、練り歯
みがき・粉歯みがき・水歯みがきなどがある。原料は、
@清掃剤【これが主成分で35〜45%を占めている。
一般に沈降炭酸カルシウムの粒子の細かいもの。】
A起泡剤【洗剤で、石けんあるいは脂肪アルコール硫
酸塩など。】
B結合剤【練り歯みがきの基剤で、成分の分離を防ぐため
に配合される。トラガントゴム、ペクチン、澱粉などの
粘しょう】
C酸中和剤【重炭酸ナトリウムや硼砂などのアルカリを用い
るが、主剤の炭酸カルシウムがその作用を持っているので、
ことさらアルカリを用いないこともある】
D甘味剤【主として溶性サッカリンが使用される。
0.01〜0.2%であるが、0.05〜0.1%が適当である。】
E芳香料【ハッカ油・アニス油・丁字油などを1%くらい】
F希釈剤【水、またはグリセリンなど】
G潤滑剤【練り歯みがきが固まらないようにするために流動
パラフィン・ワセリンなどを1.5%以下使用している。】
Hその他
【殺菌剤】あまり期待されないがクロルカルバクロール・
ナイトロフラゾン・そのほか。
【漂白剤】過硼酸ナトリウム・過酸化マグネシウムなど
【フッ素化合体】虫歯の予防を図るためフッ化ナトリウム・
その他。
18・パーム油
アブラヤシの果肉を圧搾して採った植物性油脂。融点
27℃であるが古くなると40℃になる。パルミチン酸・
オレイン酸などのグリセリンが主成分である。石けん
その他多くの化粧品の原料として多量に用いられる外、
脂肪酸を造るのに使ったり、さび止め剤としても
使われる。
19・パラアミノ安息香酸
白色、またはわずかに黄色を帯びた結晶、もしくは結晶性
の粉末。無臭で水に溶けにくい。アルコールに溶け易いが
鉱物油や脂肪油には溶けない。細菌に対する抵抗力が強
く、ビタミンB複合体の一種である。また紫外線吸収作用
があるので、最近は日焼け止めに使われる。
20・パラフィン・パック ( Paraffin Pack )
パック美顔術の一種で、パラフィン・マスクとか、ワックス
マスクなどともいわれる。すなわち、蝋(ろう)とパラフィンを
パック剤に応用して顔面に塗布するパック方法の一種で、
蝋の凝固で皮膚に強い緊張力が生まれ、おもに皮膚に
生じたしわをなくしたり、取り去るのに行われている。
★処方例
晒蜜蝋(さらしみつろう) 57g ・ 固形パラフィン 57g
白色ワセリン 28g ・ 安息香酸チンキ 3滴
◎ これらを加えて熱くない程度に溶かして用いる。
21・パラフェニーレン・ジャミン ( Paraphenylen diamin )
1863年にイギリスの科学者ホットマンの発明した
一種の染毛剤。わが国で使用される代表的な白髪染めで
これは酸化するとパンドロスキー塩基を生じる。それが毛の
蛋白質であるケラチンと結合し黒色が生じるといわれる。
人によっては、これでかぶれを起こしたり、ひどい時には
死ぬこともあるので、使用前に貼付試験(パッチテスト)が
必要である。フランスやアメリカの一部では、法律によって
使用が禁止されているところもある。
22・はらや
日本風俗史上の国風発達時代といわれるころに用いられた。
水銀を原料とするおしろいのこと。「和名抄」にこれを粉(しろき
もの)と書かれ、後世の伊勢おしろいに当たるもので、その
原料は水銀(みずがね)であった。水銀は伊勢国丹生郡の
中尾谷が産地であったので伊勢おしろいの名がある。
このはらやは、「枕草紙」にも書かれ、当時宮中に奉仕する
上流夫人の間にまで用いられていたことが知られる。
後世伊勢おしろいを御所おしろいと言うようになったのも
宮中で使われたからである。
23・パラ・レッド ( Para red )
パラニトロ・アニリン・レッドが正しい名前である。
不溶性アゾ染料で赤色の有機顔料として、香粧品の着色に
使われる。以前は冷染染料として、繊維の染色にも使われて
いた。
24・バルサム ( Balsam )
樹脂の一種、あるいは樹脂の一種の状態。種々の針葉樹から
分泌される粘稠性(ねんちょうせい)の液体で、固形樹脂が揮発
性油に溶解しているもの。主要成分はマツヤニ、ペルー・バルサ
ム、そのほかで、蒸留すると固形樹脂が残り、揮発性油が留出
する。香料・香気保留剤として用いる。
25・半乾性油
乾性油と不乾性油の中間に属する油で、ゴマ油・ナタネ油・
綿実油(めんじつゆ)などがある。油脂のうちで生産量が多く、
食用油として大切なものが多い。
26・パンケーキ ( Pancake )
粉おしろいを粘液性の液体に混和し、プレスして仕上げたもの
で、ちょうどほお紅に似ており、また古くからあるコンパクトに
似ている。ケーキ状の乾燥したおしろいの固まりなので、湿ら
せた海綿を使って塗布しなければならない。油脂分を含んで
いるので、付きも延びもよい。使用法からいうと海綿おしろい
に似ている。クリーム・パウダーの商品名の一つ。油性固型
おしろいで汗や油を吸収する化粧品。
●=>クリーム・パウダー
27・蕃椒チンキ
トウガラシの成分をアルコールに溶かしたもの。
毛根を強くし、カユミをとり、頭皮を刺激することによって
血行をよくするので、5%以下でヘアー・ローションに使用
される。トウガラシチンキともいう。
28・パン・スティック ( Pan stick )
古くからグリース・ペイントまたはドーランといわれたものが
改良されたもの。これはケーキ状ではなく、スティック(棒状)
に固めたおしろいで、棒状のケース(ホルダー)に入っており
ホルダーを持って化粧する。ホルダーを持って、そのまま顔面
の数カ所に少しづつ塗ってから、ガーゼか手のひらで、まん
べんなく顔全体に延ばして塗布すればよいので、手間がはぶけ、
最近よく使われる。水を添加することなしに直接使用できる点
に特徴があり、延びも付きもきわめてよい。これは一種のクリ
ームおしろいであり、油を少し含んだO/W型乳剤で粉を練った
ものである。映画・舞台化粧用には欠くことができない。
★処方例
亜鉛華 40%、 タルク 10%、 ラノリン 12%
パラフィン蝋 8%、 カルナウバ蝋 8%、
香料および色素は適宜
29・バンドリン ( Bandoline )
無油性整髪料でトラガントを水に溶かしてゼリー状にしたもの。
無色のものと着色したものとがある。男子の整髪料として有効
で油の光沢がなく帽子そのほかに油が付かないので賞用され
る。わが国では、一部の人だけに用いられている。
★処方例
トラガントゴム末 1%、 アルコール 6%、 ヒマシ油 2%
水 90%、 グリセリン 1%、
香料・防腐剤は適宜。またアルコールの一部を安息香チンキで
置き換えれば、不透明度を増し、防腐の効果も大となる。
30・ハンド・ローション ( Hand lotion )
ハチ蜜、ラノリン、アーモンド油が含まれているもので、手の
荒れを防ぎ、脂肪、栄養を与える手の化粧水のことをいう。