{参考文献}理容・美容学習事典(1968年度版)
「月代」(さかやき)
別名を(つきしろ)ともいう。男子が前額から頭の中央に
かけて頭髪をそり落としたことをいう。語源として、
「さか」は冠の意、「やき」は鮮明の意で、冠をかぶる
ときに前額部の髪を月形にそり、そのそりあとの
あざやかなことから出たという説と、冠をつけたり、
応仁の乱以後武士が常に冑(かぶと)を付けたとき、頭ののぼせを防ぐために
髪をそったことから、逆気(さかいき)の転じたものという説とがあるが後説が
妥当とされている。この月代は平安時代後期から始まり鎌倉時代・室町時代
中期までと続く。鎌倉・室町には大月代(おおさかやき)・半頭(はんあたま)
・中剃り(なかぞり)などの種類があった。
「大月代」(おおさかやき)
月代(さかやき)の変形その1
鎌倉時代から室町時代には天皇・役人・将軍などの品位の高い
人は相変わらず冠下の髻(かんむりしたのもとどり)を結って
いたが、一般人の間では髪を切ることが盛んに行われ、武士は
頭の一部を剃っていた。これを月代(さかやき)という。
武士が戦場に行くとき重い兜をかぶり、頭がのぼせて苦しくな
るのを防ぐために、生え際を剃ったり毛を抜いたりした。これ
が江戸時代になると武士だけでなく一般民衆の間にも流行とな
り広まった。
「半頭」(はんあたま)
月代(さかやき)の変形その2
鎌倉時代・室町時代中期の月代(さかやき)の一種で、
この半頭も月代(さかやき)の一種である。
「中剃り」(なかぞり)
月代(さかやき)の変形その3
鎌倉時代・室町時代中期の月代(さかやき)の一種で、
この中剃りもその一つである。中側を剃ることからこう呼ぶ。