竜バミ谷

竜バミ谷はいろいろな意味で私を魅了するのです。
ごらんの通りに、異常に澄み切った流れは、多分この川が岩の山の中を流れているからでしょう。
私は正確に数えたことが無いのですが,大小あわせて13の滝があるそうです。
釣り登るたびに行き当たる滝々は,どれも釣りの好ポイントです。
次第に奥に奥にと引き込まれるような感じが確かにあるのです。
釣り上げる魚の数も、形も、川の流れと,反比例するように、多く、大きくなるからでしょうか。
唯それだけでは無く、奥に行けば行くほど人の世界から隔絶された山の中の感がひとしおするのです。
竜バミ谷は最初の一滴から出会いの滝まで、要するに竜バミ谷として最初から最後まで、
機械の手がひとつも入っていないのです。
竜バミ谷の奥は原生林なのです。
ここには何故か岩魚はいません。すべてあまごなのです。
しかもそのあまごは昔ながらの一の瀬のあまごなのです。
私が釣ったこのあまごを近所のお年寄りに持っていくと、
確かに昔の一の瀬のあまごだ、とひとしお喜んでくれます。
私は漁協の一員で稚魚の放流もしていますが、竜バミ谷には放流はしません。
このあまごの盛り上がったような鮮やかな朱点が薄れていくのが惜しい気がするからです。
竜バミ谷を一日で釣り上がるのは少し無理があると思います。毛ばり釣りなら行けるでしょうか。
滝を釣ると言うのは、さまざまな作戦があるのです、ですから、少し時間がかかるのです。
アプローチからして面白いのです。
まず初めに、誰も行っていない朝一なら、結構浅い岸のぎりぎりまで魚は来ている時があるので、
それを釣り逃さないように、これは結構大物が多いのです。
そして徐々に深みを狙うのです。深みを狙うからと言ってむやみに立ってはいけません。
先程,言った様にここは竜バミ谷なのです。魚から見えてしまいます。(つづく)


    

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