《ぽぉ》

 

12月のいちばん さむい夜に
ぽぉは 生まれました

   なみだの雫と無声の叫びが
   ひとつになって…ぽぉは
   ぽわっと
   空気の中から 生まれて来ました

寂しいと こぼれおちた なみだの雫
それが ぽぉの おかあさんです
ぽぉの おとうさんは…
苦しいともがき続ける無声の叫び

   おとうさんも おかあさんも
   ぽぉが生まれた時に
   消えてなくなってしまったので
   ぽぉはひとりぼっちです

月が とてもきれいな夜でした
お星さまもキラキラとかがやいていました
でも ぽぉは ひとりぼっち…


         ちっぽけな 自分に
         おしつぶされそうで
         少しだけ なにかに
         すがりたくて
         小さな たねを蒔きました

         きぼうの たねを蒔きました


きぼうのたねは
何になる?

きぼうのたねは
きぼうの木に
なるんだよ

だいじに だいじに
そだてれば
大きくなって

しあわせはこぶ 木になるよ


         “きぼうの木を育てましょう”

         いも
         みだも
         めいきも 必要不可欠
         っかりしないで
         
         あわせを はこぶ
         のちが そだっているよ


12月
ぽぉは
ちいさな ふたばに
やくそくの木と
なまえをつけました

(つづく)


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